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辻村深月 ぼくのメジャースプーン【感想】

 

「ぼくのメジャースプーン」

 

辻村作品の中では珍しく

小学生の小さな子供が

物語の主人公です。

 

 

ある事件をきっかけに

感情を失ってしまった

憧れの女の子。

その子に元に戻ってもらいたいが

自分には何もできず

もどかしく感じる「ぼく」。

 

そんな2人にとても読んでいて

とても胸が締め付けられます。

 

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あらすじ

 

背表紙より、

ぼくらを襲った事件は

テレビのニュースよりも

もっとずっと

どうしようもなくひどかった。

ある日、学校で起きた陰湿な事件。

ぼくの幼なじみ、

ふみちゃんはショックの

あまり心を閉ざし、

言葉を失った。

彼女のため、犯人を探して

ぼくだけにできることがある。

チャンスは本当に一度だけ。

これはぼくの闘いだ。

 

不思議な力を持った

小学4年生の「ぼく」が、

幼なじみの女の子「ふみちゃん」

救う為に戦う物語です。

 

ふみちゃんを襲った事件

主人公の「ぼく」には

憧れの女の子がいました。

同じクラスの「ふみちゃん」。

ふみちゃんは勉強も運動もできて

クラスの人気者です。

自分の容姿を

ブスと馬鹿に

してくる男子も

全然相手にしないような

少し大人な女の子。

 

そんなふみちゃんはウサギが大好きで

小学四年生になると任される

学校のウサギ小屋の当番を

1番の楽しみにしていました。

 

ある日、ウサギ小屋の当番だったぼくは

朝体調が悪かったこともあり

ふみちゃんに当番を代わってもらいます。

 

しかしその日、学校では

大学生がふみちゃんを中心に

学校のみんながかわいがっている

ウサギを鋏でバラバラにするという

非常にショッキングな事件が

起こっていました....。

 

ふみちゃんが心を閉ざしてしまう

 

この事件をきっかけに

ふみちゃんは心を閉ざし、

声を発することも

何かに反応することも

なくなってしまいました。

 

ウサギを返してほしい。

ふみちゃんのどこかに行ってしまった

心を返してほしいと考える「ぼく」は

犯人をさがしだし

復讐しようと考えます。

 

条件ゲーム提示能力

 

この物語を読むうえで

すごく重要になるのが

この能力です。

 

主人公の「ぼく」が

お母さんの家系から

受け継いだこの能力。

 

〇〇をしろ、そうしないと△△になる。

 

能力を持ったぼくが本気で発するとと

言葉をささやかれた相手は

どちらかの条件を

飲まなければならなくなります。

 

例えば、

作中で使われたもので

「みんなの前でピアノを弾こう、

 でないとこの先一生

 このことを思い出して後悔する」

というものがありました。

 

これは「ぼく」がピアノの発表会を

逃げ出してしまったふみちゃんを

説得するために使った言葉ですが、

声を浴びせられたふみちゃんは

ピアノの発表会に戻ることと、

この先一生後悔することを

心の中で天秤にかけ、

嫌な条件を避けるために

もう一つの条件を

必死に達成しようとするという能力です。

 

この作品の中盤で

もっと詳しい説明が

描かれていますが、

簡単に言うと

催眠術のようなものでしょうか。

 

「ぼく」は、この能力を使って

ウサギ殺しの犯人「市川雄太」

復讐しようと考えます。

 

秋山先生

自分の親戚のなかで

唯一同じ「条件ゲーム提示能力」をもつ

大学教授の秋山先生のもとを訪ね

能力についての指導を仰ぐ「ぼく」。

 

能力についてについて詳しく知る中で

犯人にどのような条件を提示すれば

犯人はこの事件の罪を後悔し、

ふみちゃんの心が救われるかを

考えていきます。

 

いよいよ犯人との面会

物語の終盤、

犯人といよいよ対峙する場面。

1週間秋山先生と毎日話し、

迎えた犯人との戦いで

「ぼく」はどのような条件を提示するのか。

そしてふみちゃんの

心を救うことはできるのか。

 

感想

「条件ゲーム提示能力」という

現実ではありえない設定であるため

非常にSFの要素が強い作品ですが、

主人公が小学4年生ということもあって

分かりづらい難しい言葉も少なく

スラスラ入ってくる

読みやすいものになっています。

 

ただ一部、ウサギ殺しの場面など

激しい表現もあるので

そこの場面を超えるのに

苦労するかもしれません。

少し読んでいて心がどんよりします。

 

しかし後半にかけては、

「ぼく」の子供ながらに

友人を救いたいという

真っ直ぐの気持ちが感じ取れて

心が熱くなります!

 

「ぼく」が犯人に

どんな条件を提示するのか。

また、自分なら

どんな条件にするかなど、

考えながら読み進めると

もっと物語に

のめり込めるのではないでしょうか。

 

 

そして余談ですが、

この本を読んだ後には

続けて「名前探しの放課後」

絶対読んでいただきたいです。

 

 

www.kontomosan.com

 

 

この作品だけ

小学生が主人公になっている

理由がわかります。

きっと驚くこと間違いなしだと思います!

 

 

 

こんな方にオススメ

  • SF作品が好き
  • 先に「名前探しの放課後」を読んじゃった
  • ほっこりした気持ちになりたい

 

1つでも当てはまる方、

ぜひ読んでみてください。

 

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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